夏のうっとうしさを左右する「3つの発汗」と不感蒸泄

辛い料理はせめて夜に(C)日刊ゲンダイ

「内勤の方は長年の生活習慣で汗が出にくい。そういう方が会社のレクリエーションなどでバーベキューに参加したりすると、その体質が災いして熱中症になりやすい。適度な汗を出せるようにするための暑熱順化、軽い運動が大切です」(東京都健康長寿医療センター顧問・桑島巌氏)

 営業マンはじめ外勤の人は、日頃の外回りで暑熱順化できているから心配ない。

 どちらにも重要なのが水分摂取だ。目安は、内勤が1時間ごとにコップ半分、外勤が同コップ1杯。汗の多さを嘆く人は、汗腺の働きがいいのもあるが、水分摂取量が過剰の恐れもある。目安と自分の摂取量を比べるといい。

 3つ目は、湿度。それも、衣類内湿度だ。クールビズが定着し、上着なしの人が増え、ワイシャツではなく、ポロシャツの人もいる。簡単なことだが、その裾はズボンに入れず、外に出す。そうすれば、風通しがよくなり、衣類内の温度も湿度も低下。汗が乾いて、体温が下がりやすくなる。結果、汗の量が減る。

 なるほど、沖縄の正装・かりゆしは、裾をズボンに入れず、首回りがスッキリし、袖もゆったり。南国の知恵だ。

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