堤下も発症 長引く「じんましん」と手を切れる新薬の効果

写真はイメージ(C)日刊ゲンダイ

 睡眠薬を服用してクルマを運転し、意識がもうろうとした状態で発見されたお笑いコンビ「インパルス」の堤下敦(39)は、「じんましん」のかゆみで眠れないことから薬を処方されていたという。じんましんは皮膚疾患の中でも生活の質(QOL)を著しく低下させるが、最近、新薬が承認され、QOLが改善するのではとみられている。じんましんの現状と治療は――。

■4分の3は原因不明

「じんましんは突然発症し、長くても3日以内に消える。いったん出て消えるのはいいように思えますが、それが続くことが患者さんにとって、しんどく、苦しい」

 こう言うのは、広島大学医歯薬保健学研究科皮膚科学・秀道広教授だ。

 じんましんはすべての年齢層で見られ、全人口の15~20%が一生のうち一度は経験する。何らかの刺激がきっかけになるが、食べ物、薬、昆虫の毒など原因がはっきりしているのは4分の1で、残り4分の3は原因が見当たらない「特発性じんましん」(広島大学じんましん患者260人の集計から)だという。

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