人工骨はもう必要なしに? 「歯科インプラント」最新事情

関心があるなら歯科医師に相談を(C)日刊ゲンダイ

■自力で骨を太らせ埋め込みが可能に

 他にもさまざまな方法があるが、骨造成には人工骨が使われるのが一般的で、腫れや痛みが伴うことがあるという。

「人間にとって人工骨は異物です。手術で敏感な骨の中に埋め込むことで炎症が起き、痛みや腫れが出るのです。時には細菌などによる、治癒しにくい厄介な骨の感染症を起こすことがあります」

 実際、木村院長のクリニックには、他院でインプラント治療前の骨造成部分が感染して、顔がおたふく風邪のように腫れ上がった女性患者が駆け込んできたこともあったという。

「患者さんは、左上の奥歯にインプラントを入れようとして、2センチ近い骨の造成を行っていました。ところが、そこが感染して骨造成部分がボロボロになり、後鼻から喉の方に膿が流れ出ている状態になっていたのです」

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