「認知症」を知るための20週間

99歳まで生きたトミちゃんに学ぶ幸せな最期へできること

写真はイメージ(C)日刊ゲンダイ

 記者が「つどい場さくらちゃん」に顔を出すようになって5年になる。丸尾さんたちが毎年開く「かいご学会」にも、同じ年数通っている。丸尾さんたちと触れ合い毎回感じるのは、「認知症=悲惨なもの」というイメージが先行し過ぎているということだ。

「認知症です。アリセプトなどの薬を」と医者は言い、家族も従いがちだが、それが穏やかだった人を凶暴化させる。医者の勧めのままに入院させたら精神病院。表情を失い、寝たきりになる。

 トミちゃんの生き方から学べるのは、「認知症だからできない・やってはいけない」とはならないこと。そして、できないことを助けてくれる人がいれば、最期まで人間の尊厳を保ち、幸せに生きられるということだ。

 今から私たちがすべきことは、悲惨なイメージを捨て、ハッピーな認知症ライフを送るために「本当に」必要な知識・情報を得るための第一歩を踏み出すことだろう。

(おわり)

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