さらに問題が起こります。日本から持ち込んだ肉の缶詰が腐敗し使い物にならないというのです。ニュージーランドで調達した生肉もすぐに腐敗してしまいます。ただ、野菜、食肉、果物の缶詰、コンデンスミルク、砂糖などは十分補給でき、航海を続けます。
筑波は7カ月後、ハワイに到着します。龍驤はこの間に150人のかっけ患者を出したのですが、筑波では、「カッケカンジャ ヒトリモナシ」との報告が高木のもとに届けられます。
150人の患者が0になる、実験は大成功というわけです。しかし、事態はそう簡単には進みませんでした。この結果に対し、多くの反論が寄せられたのです。
数字が語る医療の真実