役に立つオモシロ医学論文

毎日朝食を取らない人は心臓病が多い

(C)日刊ゲンダイ

 研究の結果、「毎日」朝食を食べる人に比べて、「週に0~2回」の人では心臓病の発症が14%、脳卒中の発症が18%、統計学的にも有意に増加しました。また、脳卒中の中でも特に脳出血では36%のリスク増加が示されています。

 朝食を毎日食べる人はそれなりに健康意識が高く、潜在的に病気を発症しにくい人たちだった可能性はあります。とはいえ、冒頭述べたように朝食を食べない食習慣が、生活習慣病の発症リスクを増加させるという報告はすでにいくつか報告されており、一日の中でバランスよく食事を摂取することが健康の秘訣かもしれません。

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青島周一

青島周一

2004年城西大学薬学部卒。保険薬局勤務を経て12年9月より中野病院(栃木県栃木市)に勤務。“薬剤師によるEBM(科学的エビデンスに基づく医療)スタイル診療支援”の確立を目指し、その実践記録を自身のブログ「薬剤師の地域医療日誌」などに書き留めている。