受診までの「応急処置」

【骨折】段ボールや雑誌を添え木にして包帯で固定

写真はイメージ(C)日刊ゲンダイ

 すぐに受診できる状況でなければ、外傷の応急処置の基本「RICE処置」をする。患部の「安静」「冷却」「柔らかい素材を当て、軽く圧迫して包帯で固定」「患部を心臓より高く上げる」だ。そして、痛み止めには市販の消炎鎮痛薬の内服。湿布なら消炎鎮痛成分の入っているものを貼る。

「肋骨の骨折は、基本的には自然に治る、心配の少ない骨折ですが、3本以上折れていると肺に刺さる危険性があります。肺に穴があく『気胸』を起こすと外科治療が必要なので、早く受診して見極めてもらうことが大切です。『呼吸』『せき』『笑う』だけでも痛むので、家庭に胸部バンドやサラシがあれば、胸に巻くと痛みが少しは軽減します」

 骨折の治りが早いか遅いかは、骨がずれていないかと骨折の部位によっても違うという。血流の悪い部位は、骨がつくまで時間がかかる。大腿骨の頚部骨折は、ヒビでもクギで固定したり、人工骨頭に置き換えたりする手術が必要になることが少なくないという。

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