2週間で“汗をかける体質”に 酷暑に負けない体のつくり方

今からでも遅くない(C)日刊ゲンダイ

「暑熱順化が完成すると体温の上昇が少なくなり、心拍数の増加が軽減されます。また、汗腺の働きが活発になり、汗の中の塩分を再吸収します。そのことで、体の中にとどまる血液量が増えて、体温が上がりにくくなるのです。結果、比較的少量の水分補給で体液量が回復するようになり、熱中症や脱水になりにくくなるのです」

■運動と入浴で脳の機能を高める

 かつての日本人は夏になるとこの暑熱順化を自然に手にしていたが、空調が当たり前の今は、これが難しくなってきた。とはいえ、エアコン生活をしていても、毎日のように運動したり、通勤などでよく歩いていれば、夏には自然に暑熱順化が成立する。これができない人には、意図的に熱刺激を与える工夫が必要だ。ただし、70歳以上で汗腺が衰えて汗をほとんどかけない人は、暑熱順化が成立しないことがあるので注意したい。

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