完治可能な病気だからこそ C型肝炎ウイルス検査のススメ

写真はイメージ(C)日刊ゲンダイ

「ずっと専門医にかかっていないのに『軽症ですから』と話す人が結構います。それは、自覚症状がないだけです」

 C型慢性肝炎の治療は急速に進歩している。体のウイルス防御機能を活性化させるインターフェロンを定期的に注射する「インターフェロン治療」が開始されたのが92年。2011年には、飲み薬で増殖を抑制できる「直接作用型抗ウイルス薬(DAA)」が登場し、インターフェロンとの併用治療がスタート。そして14年、DAAのみの治療「インターフェロンフリー治療」が始まった。

「インターフェロン治療は副作用が強いですが、DAAは副作用がほぼなく、成功率100%に近い薬もあります。何度インターフェロン治療をやってもダメだった人が、DAAで完治したケースは多い」

 ところがDAAは、肝硬変が重症段階(非代償性肝硬変)になると使えない。C型慢性肝炎と知りながら放置していた人は、せっかくのチャンスを逃すことになる。

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