夏に負けない

血糖値が気になる人 イライラや疲れを熱中症のせいにしない

写真はイメージ(C)日刊ゲンダイ

 低血糖を起こすと、ブドウ糖をエネルギーにしている脳の働きに支障を来し、意識を失って転倒したり、運転中に事故を起こすこともある。また、血糖値を上げようとして交感神経が活発となり、心臓に栄養を送っている冠動脈が収縮して心筋梗塞や致死性の不整脈を招くこともわかっている。

 糖尿病で投薬治療をしている人は低血糖を起こしやすい。低血糖を起こすと熱中症と同じような症状が表れることを知っておく必要がある。

「食事と食事の間隔が長くなったり、食事の量が少なかったり、いつもより体を動かしたときは注意が必要です。また、糖尿病患者さんが風邪をひいたり、お腹を壊すなどの別の病気になって血糖値が変動しやすくなる『シックデー』にも注意してください」

 では、両者の違いはどうすればわかるのか?

「症状が軽い場合は、ひとまず糖分が含まれた飲み物を飲んで、症状が改善するかどうかを確認し、医師に相談することです」

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