近視が世界中で猛烈増加中 進行を防ぐ唯一の生活法とは

写真はイメージ(C)日刊ゲンダイ

「息抜きは部屋でテレビを見たり、ゲームをするくらい。塾があるから外遊びなんてとても無理」

 一日の大半を屋内で過ごす。これが今どきの子供たちの生活スタイルだ。親にとっては目が届くぶんだけ安心かもしれないが、その生活習慣が将来、問題になるかもしれない。失明につながる目の病気のリスクをアップさせかねないからだ。

 いま、世界中で「パンデミック(感染爆発)」並みの凄まじい勢いで「近視」が増加している。2015年、英科学雑誌「ネイチャー」に掲載された論文によれば、世界の全人口の3分の1(25億人)が20年までに近視になると推測されている。その原因について世界中の眼科専門医や科学者が研究を進めているが、慶応義塾大学医学部眼科学教室・近視研究チームは、「ある特定の波長の光」が影響していると指摘する。

 近視は小学生から高校生までの間に最も急激に進行する。これまでは大人になるとそれ以上は進まないとされてきたが、最近は大人になっても近視の進行が止まらない人が増えているという。同チームの代表者、鳥居秀成医師が言う。

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