独身で独居生活のPさん(58歳・男性)は食道がんが進行し、Zがん専門病院の外来で抗がん剤治療を受けていました。
担当医からは「いまの治療が効かなくなったら、もう方法はありません。その時は3カ月の命だと思ってください。ホスピスを希望されるのであれば、今のうちに探した方がいいでしょう。紹介状は書きます」と告げられました。Pさんはめっきり食事量が少なくなり、だんだん体力が衰えてきていました。最期の3カ月をひとりで暮らすのは無理と考え、ホスピスを探してみることにしたのです。
■かつては治療も行われていた
まずA病院のホームページで緩和病棟について調べてみたところ、入院の条件の中に「症状が軽減した場合には、退院または転院となる旨に同意していること」とありました。また、「多くの患者さんに緩和ケア病棟を利用していただくために、それぞれの患者さんの入院期間は平均16日程度と短くなっています」と記載されていました。
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