これら2つの問題点を踏まえて、まず重要なのは「口から食べたい」という確固たる意志を、患者家族が医療者側にしっかりと表示すること。
その上で、嚥下機能を見る検査の確認、食べるための訓練の有無、胃ろうを勧められた場合はその理由を問い合わせる。医療従事者と積極的にコミュニケーションを取ることが大切。小山氏のセミナーに参加し、食事介助の方法を身につける手もある。病院にお任せでは、「口から食べる幸せを守る」ことは困難なのだ。
▽小山珠美(こやま・たまみ)
看護師で、国内の食事介助の第一人者。著書に「口から食べる幸せを守る」など