受診までの「応急処置」

【溺れた】意識のない人に無理に水を吐かせてはいけない

(C)日刊ゲンダイ

「心臓マッサージをする場所は『胸の真ん中』です。乳首と乳首を結ぶ線の真ん中を目安にします。そこへ片方の手のひらの付け根を当て、その上からもう片方の手のひらを重ねます。そして、肘を真っすぐ伸ばして体重をかけ、胸が5センチ程度沈む強さで押します。速さは1分間当たり100~120回のテンポで、30回絶え間なく続けます」

 次は人工呼吸。まずは気道を確保するために、片手で溺れた人の額を押さえながら、もう片方の手の指先を顎の先端に当てて持ち上げる。この状態で1回1秒かけて息を吹き込む。2回やったら、再び心臓マッサージに戻るようにする。

「心肺蘇生法をやっている最中に水を吐く場合もあります。そうしたら、すぐに顔を横に向けて口を開かせて、吐いたものを指でかき出して、拭いてから継続してください」

 心肺蘇生法を1人でずっと続けるのは、かなり大変(疲れる)。できたら、5サイクルごとに周囲の他の人と交代しながら続けた方がいいという。

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