でも、一生懸命に動かそうとやっているのに、全然動いていないのが現実でした。手首も足首もフラフラで感覚がない。たとえば、寝ているときに左手が体の下になって押されていても、しびれてしまう感覚もないんです。
そこから脱出できたのは、やっぱりサッカーのおかげ。自分の意思では動かないけれど、右手で頭をかくと左手が無意識に同じことをするので、それを利用してサッカーボールを右足でリフティングしたんです。すると、左足がその動きを真似する。初めは3回しかできなかったけど、10回、15回と増やしていき、「20回リフティングできたら退院する」と宣言。それを実現して2月14日に退院しました。
■大好きだったものが全部うまくなくなった
血液がサラサラになる薬を飲んでいたので、医師から「ケガをすると血が止まらないから走っちゃダメ」と言われていました。でも、病院の庭を2キロぐらい走ったりもしましたね。昔から、なんでもやり過ぎる性格は直りません。
独白 愉快な“病人”たち