■骨転移があればホルモン療法が第一選択
ですから、たとえば低リスクでは、特に患者さんが高齢であった場合や他の病気を持っている場合などでは、無理して手術や放射線治療を行わずに経過を見る方法もあります。
手術では、根治のために前立腺全摘、周囲のリンパ節郭清を行います。低~中リスクで、限局している前立腺がんでは、根治の可能性が最も高い治療法なので一番の適応になります。しかし、他の治療に比べて手術の身体的負担があり、副作用には尿漏れ、性機能障害などが挙げられます。
放射線治療は身体的負担が少なく、外来でも可能です。年齢にかかわらず治療できます。副作用は、排尿痛、排便困難、尿道狭窄、性機能障害などがありますが、治療法の改善により少なくなってきています。また、「小線源刺入法(ブラキ療法)」といって、放射能を有する金属を前立腺に埋め込む方法もあります。
がんと向き合い生きていく