いまさら聞けない歯科インプラント

義歯よりインプラントの方がより美味しく物が食べられる

ノンクラスプ義歯(提供写真)

「長いこと総入れ歯(義歯)だったが安定感に欠けるし話しにくい」「噛み合わせが悪く食事のときに痛む」などの理由で、歯科インプラント(以下インプラント)を希望する人も多い。ならば、歯を失ったときは最初からインプラントにした方がいいのか。自由診療歯科医で「八重洲歯科クリニック」(東京・京橋)の木村陽介院長に聞いた。

 歯を失ったときの治療法は3つある。「ブリッジ」「入れ歯」「インプラント」だ。ブリッジは健康な自分の両側の歯を削って支柱を作り、そこに人工歯冠をかぶせて治療する。短期間で治療が終わる良い方法だが、せっかくの天然歯を2本傷つける。支える歯に負担がかかり、残りの歯が少ない人には避けたい治療法だ。部分入れ歯は隣接する健全な歯にひっかける金属のバネが目立つし、総入れ歯は噛む力が低下する。

「その点、歯槽骨に人工歯根がしっかり結合したインプラントは、歯と同じ働きをしてくれる。患者さんの肉体的、経済的な状況が許せば、インプラントをお勧めします」

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