つまり、ビールを飲んだからといって、尿酸を排出する力さえ整っていれば痛風の発症リスクを大きくアップさせるものではないともいえるのだ。
とはいえ、痛風はさまざまなリスク要因の積み重ねで起きるため、リスクは減らした方がいい。
「痛風が気になる人はビールを飲むときには、血中の尿酸値を下げる働きのある野菜や海藻、酢の物などのアルカリ性食品をおつまみにするといいでしょう。また、飲酒後はお酒と同量程度の水を飲んで、尿酸の排出を促すべきです。果物の果糖や清涼飲料水や缶コーヒーなどに含まれるショ糖も尿酸値を高くします。日頃からこれらを控えるのも手です」
肥満にならないよう暴飲暴食に気をつけ、散歩などの有酸素運動を習慣づけることも大切だ。
「牛乳も飲んだ方がいい。牛乳にはカゼインという成分が含まれていて、胃腸で分解されるとアラニンという成分に変わり、それが腎臓から尿酸を体外に出すことを促してくれるのです」
こうしたことに気をつけておけばビールはおいしく飲めるのだ。