2003年冷夏も急増 “第二の梅雨明け後”の熱中症に要注意

夏が中断し、暑さに慣れる期間が失われると熱中症が増加(C)日刊ゲンダイ

 今年の東京の8月の気温は37.1度を記録した9日をピークに低下、それ以降21日までは30度を超えた日は4日。例年、同時期の最高気温の平均が30度以上であることを考えれば涼しい日が続いているといえる。

「今年は冷夏などといわれますが、東京を含め全国的には8月21日までの3カ月間は例年よりも気温は高めです。ただ、8月中旬の東京に限ってみれば低温ということになります」(気象庁)

 これまで熱中症患者が多くなかったとはいえ、この先、強い日差しが戻って気温が30度を超える日が続けば、今年の8月後半からは「第二の梅雨明け」ともいうべき状況になりかねない。

「熱中症は、体温が上がりやすく下げにくい子供や高齢者がなりやすいことが知られています。とくに高齢者は感覚が鈍っていて暑さを感じなかったり、汗をかけない状態になっていることがあります。また喉の渇きを感じづらいため、水の補給が遅れて脱水症状になりやすい。高血圧や糖尿病、心臓病などの薬の中には、発汗を抑制したり、利尿作用があり、それを飲んでいる人は注意が必要です。太り気味の人も熱をためこみやすいため、気をつけましょう」

 今年は9月の声を聞いても熱中症対策を怠ってはいけない。

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