Dr.中川のみんなで越えるがんの壁

治療と仕事の両立<1> 時短勤務なら7割が半年で職場復帰

中小企業の経営陣は意識改革を

 フルタイムのほか、4~6時間の時短勤務を含めると、7割強が半年以内に復帰。復職までの期間の中央値は80日と、半数以上が身分保障期間の間に復職できる可能性が高いのです。

 厚労省は09年に「がん対策推進企業アクション」を設立。がん検診の推進や就労支援などを進めていて、私はその事務局を支援するアドバイザー会議の議長を務めています。そこに賛同する企業2344のうち、実は44%が中小企業です。少ないながらも、「勤務時間の変更」(29%)、「勤務日・勤務日数の変更」(24.4%)などを導入する中小企業もあり、中小企業も、経営陣の意識次第でがん対策が変わる可能性があるのです。

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中川恵一

1960年生まれ。東大医学部医学科卒業。同院緩和ケア診療部長を兼務。すべてのがんの診断と治療に精通するエキスパート。がん対策推進協議会委員も務めるほか、子供向けのがん教育にも力を入れる。「がんのひみつ」「切らずに治すがん治療」など著書多数。