■重症化するのか?
要注意なのは、生後6カ月くらいまでの乳幼児。RSウイルス感染症の症状は、上気道炎(鼻水など)、気管支炎、細気管支炎、肺炎の4つに大別される。細気管支炎は、乳幼児がかかると重篤な症状に陥る気管支炎だ。
「乳幼児は肺が脆弱で、免疫力が弱いので、呼吸不全から低酸素血症を起こし、命に関わります。不整脈、脳炎などの報告例もあります」
高齢者で、特に心臓や肺に疾患を抱える場合も、やはり注意が必要。
「RSウイルス感染症で肺炎になる場合もありますし、RSウイルス感染症は治ったとしても、異物除去の役割を担う気道の繊毛がダメージを受け、肺炎球菌など2次感染を起こすことがあるのです」
乳幼児と高齢者以外は風邪症状で済む。ただし、喘息がある人は、喘息が重症化する恐れがある。