高齢者の「てんかん」は医師も本人も周囲も気づかない

働き盛りで発症することも(写真はイメージ)/(C)日刊ゲンダイ

「実際、放置されているケースや認知症と誤診されているケースはかなり多いと考えています」

 てんかんは、治療をしなければ症状が悪化する上、突然死のリスクがある。さらに、1~2分とはいえ意識がはっきりしなくなるため、交通事故や転倒事故なども起こしやすくなる。

 久保田医師が「高齢者のてんかん」と診断した患者も、事故を起こして整形外科を受診し、整形外科医が念のためと、久保田医師を紹介。受診してきた人が大半だ。

「死者やけが人が出るような大事故になる前に、いかに早く『なにか変』に気がつくか。そう感じたらてんかんセンターを受診すべき。てんかんの専門医でなくては見逃されるかもしれません」

 朝霞台病院では、疑わしき人がきたら外来で脳波検査をし、確定診断として、入院して1週間の脳波を取る「長時間ビデオ脳波モニタリング」を行う。

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