「大変重篤です。慌てず、すぐに来てください」
家族はそう言われて病院に駆けつけたそうです。「もう助からない」という事態になり故郷の広島から妹も飛んできました。何週間も仮死状態のまま手術は2回行われ、医師からは「一生目を覚まさないかもしれない」と言われたらしいです。
冒頭の医師の言葉は、その後に奇跡的に意識が戻った時に言われたものだそうです。
刻々と変わる状態の中、家族はその都度、「植物状態になるかもしれない」「寝たきりになる」「記憶喪失かも」「自分では何もできない」「食事は二度と口からは食べられない」など、次から次へと最悪な場合のことを医師から告げられたといいます。その頃のボクは、頭頂部、鼻、お腹、腕、足、いろんなところに管がつながれていました。といっても、ボクは何も覚えていませんけど。
独白 愉快な“病人”たち