薄毛が気になる…気をつけるべきは「血糖コントロール」

糖尿病患者の3人に1人は皮膚トラブルを抱えるという(C)日刊ゲンダイ

 これに拍車をかけるのが糖尿病が原因の皮膚トラブル。一般的には皮膚や皮下組織が死滅する「糖尿病性潰瘍・壊疽」が有名だが、他にも皮膚に何もできていないのに皮膚が乾燥してかゆくなる「皮膚掻痒症」や水虫に代表される「皮膚感染症」、前頚部に色のついた斑点が出る「NLD(糖尿病性リポイド類壊死症)」「糖尿病性水疱」などがある。

「血糖値が高いと細胞が水分を吸収しにくく、脱水症状になりやすいので皮膚が乾燥します。さらに、高血糖による自律神経障害から汗をかく機能が低下し、体全体に皮脂が行き届かなくなるので乾燥肌になりやすいのです。これが皮膚掻痒症で、そのかゆみから皮膚をかき、傷口から細菌が入って感染症を起こしやすくなる。夏は日焼けなどのダメージにより皮膚トラブルに拍車がかかるのです」

■カビやウイルスの繁殖も

 ちなみに、リポイド類壊死症は血管壁の肥厚と脂肪沈殿とコラーゲンの変性疾患のことをいう。最初はだいだい色で、徐々に黒ずんでいく。糖尿病が原因で起こることが多く、血糖値の上昇による動脈硬化などの血管の障害によって発症するといわれている。男性よりも女性の方が3倍近く多く、30歳くらいで発症することが多い。

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