気鋭の医師 注目の医療

4Kモニターで声帯病変を“見える化” プロ専門のクリニック

声のクリニック赤坂こまざわ耳鼻咽喉科の駒澤大吾院長(提供写真)

 またジャンルやレベルによっても異なる。院長が現役の歌手だからこそ、理想とする声の表現ができなくなっている患者の訴えを受けとめられる。

「当院の特色は、声帯のどんな小さい病変にもこだわること。他院で『こんな小さい病変が歌に影響するわけがない』と言われ、行き場をなくして困っている患者さんは多い。症状の原因となる病変が声帯にない場合も、発声に関わるその他の要素を徹底的にチェックします」

■本番3日前受診でも集中治療なら

 こうした詳細な診療ができるのは、設備面にも特色があるからだ。声帯の振動は毎秒100回以上の高速な動きをするため、診察ではストロボスコープという機器を用いてスローモーション化して観察する。従来の2Kモニターでは微小病変の診察には限界があったが、同院では4Kモニターを導入。解像度がまったく違って立体的な観察ができるので、普通なら見逃されてしまうような微細な病変でも的確に“見える化”できるという。

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