気鋭の医師 注目の医療

4Kモニターで声帯病変を“見える化” プロ専門のクリニック

声のクリニック赤坂こまざわ耳鼻咽喉科の駒澤大吾院長(提供写真)

「声の検査やリハビリテーションでは、実際に歌唱をしていただいて症状や声の状態を把握する必要があります。当院では天井高が3・1メートルある完全防音の発声室を備えているので、実際の現場に近い空間で声が出せます。あらゆるジャンルに対応できる音響設備も備えています。場所がTBS(TV局)に近いので、ここで直前にリハビリをして本番に出演する歌手の方もいます」

 歌声の不調の中には、声帯そのものに障害がなくても、声帯の調節が不調になる症例もある。その場合、専門医でも診断ができず、従来の音声治療では治らない。しかし、駒澤院長は国内で唯一、以前からこの状態について学会発表を続けており、リハビリによる治療を行っている。

「患者さんの中には稽古で声帯を使い過ぎて、声帯炎を起こして駆け込んでくる患者さんもいます。その場合、遅くても本番3日前に受診して集中的な治療をすれば、クラシック以外であれば何とかしのげることが多い」

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