受診までの「応急処置」

“カーテン”が下りてきたら…アイマスクで安静にして寝る

目の異変を放っておくと大変なことに(写真はイメージ)/(C)日刊ゲンダイ

 目薬をつけても、目を温めたり冷やしたりしても効果はない。受診まで時間がかかるようなら、その間は安静にしていることが大切という。

「硝子体出血では出血が少なければ、イスに座って安静にしていれば赤み(出血)は重力で下に降りてきます。網膜剥離も体を動かすと振動で剥離が進んでしまいます。実際には黒く見える部分とは反対側の網膜に剥離が起きています。ですから黒い部分が上や下にある場合には、あおむけに寝て安静にしていた方がいい。右にあれば体の左側を下にして寝る、左にあれば体の右側を下にして寝て安静にするのがいいでしょう」

 眼球が動いてしまうことも出血や剥離を促すのでよくない。左右の目は連動して動くので、できれば両目を覆うアイマスクをして安静にしているのがいいという。硝子体出血や網膜剥離を放置すると失明につながる。必ず受診しよう。

 また、症状がすぐ消える一過性黒内障も放置すると怖い。頚動脈から枝分かれした目の網膜に行く動脈が頚動脈に生じる血栓や塞栓で一時的に詰まるのが原因で、脳梗塞の前兆とされている。必ず眼科や神経内科で鑑別してもらおう。

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