また、脂肪肝が悪化すると、全身が肥満体質になりやすいこともわかっている。肝臓の脂肪の量が多いほど骨格筋のインスリン抵抗性が高くなる。脂肪肝の悪化が、肝臓だけでなく全身のインスリン抵抗性の悪化に影響を及ぼし、さらに脂肪肝があることでインスリン抵抗性がさらに進行してしまうという悪循環に陥りやすい。
「つまり、脂肪肝は生活習慣病の起点となる病気なのです」
最近ではがん発症の原因としても注目されている。
「脂肪肝は肝がんだけでなく、大腸がんや口腔がんなどのリスクであることがわかってきています」
ちなみにお酒に酔いやすい人は飲酒の習慣がなくてもNAFLDを発症するリスクが特に高くなるという。日頃から散歩や緑茶を飲むなどの習慣をつけることが大切だ。