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市販の知覚過敏用歯磨き粉は誰にでも効くとは限らない

冷たいものが歯にしみる…
冷たいものが歯にしみる…(C)日刊ゲンダイ

 冷たいものが歯にしみる……。これは放っておいても大丈夫? ユニオルソ矯正歯科(東京都豊島区)の篠原親院長に聞きました。

「残念ながら、知覚過敏はごく初期段階でも自然と治ることはありません。ただ、治療すれば症状をなくすことはできます」

 歯の中心には歯髄という神経組織があり、その表面を象牙質とエナメル質が覆っています。表面が削れると歯髄に近い部分が露出して、まず冷たいものがしみるように。さらに削れると熱いものがしみるようになり、最終的には常に痛みを感じる状態になってしまうといいます。

「そうなると、プラスチックの充填剤でえぐれた部分を埋めるしかありません。そこまで重度でなければ1、2カ月に1回、硝酸カリウム入りの薬剤で歯をコーティングします」

 知覚過敏が中高年に多いのは、歯茎が下がって歯の軟らかいセメント質が露出するから。中高年になったら、若い頃より弱い力で歯磨きしなければ歯が削れてしまうのです。

 ところで、市販の知覚過敏用の歯磨き粉で治ることはあるのでしょうか?

「知覚過敏用の歯磨き粉には硝酸カリウムが入っていますが、医療用より低濃度なので、誰にでも効くとは言えません。初期段階であれば、試してみるのもいいでしょう」

 まずはこれ以上、歯を削らないこと。歯ブラシは軟らかい毛を選ぶべし!