余命4カ月と言われた私が今も生きているワケ

もう二度とベルトコンベヤーのような手術はしたくない

高橋三千綱氏(C)日刊ゲンダイ

 もっとも、胃がんの時にすんなりと手術を拒否できたわけではない。旅行先のグアム島まで病院から「至急、戻ってこい」と連絡が来た。

 しかし、僕は食道がんの時のようにベルトコンベヤーのような手術はしたくない。「いま下痢してクソしてるんだ。それどころではない」という言葉が自然と出てきた。

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高橋三千綱

高橋三千綱

1948年1月5日、大阪府豊中市生まれ。サンフランシスコ州立大学英語学科、早稲田大学英文科中退。元東京スポーツ記者。74年、「退屈しのぎ」で群像新人文学賞、78年、「九月の空」で芥川賞受賞。近著に「さすらいの皇帝ペンギン」「ありがとう肝硬変、よろしく糖尿病」「がんを忘れたら、『余命』が延びました!」がある。