また、アトピー性皮膚炎や膠原病などで強いステロイド剤を使用している場合にも、皮膚の感染免疫が低下することから、外傷で容易に細菌が血中に入りやすい状況になります。治療中の人は特に注意が必要です。
感染性心内膜炎は早期の診断・治療が重要なので、定期的な心臓検査も大切です。
自己管理のほかに、「卵円孔開存」という生まれつきの心臓の構造が、感染性心内膜炎の発症に関わっていることも分かっています。右心房と左心房の間に小さな穴=卵円孔が開いている状態をそう呼んでいます。
本来、卵円孔は出生時に閉じるものなのですが、中には閉じないまま成長するケースがあり、成人の15~20%が該当するといわれています。穴が大きくない場合は特に心配することはなく、多くの人は問題ありません。しかし、弁の交換をした患者さんは注意が必要です。
天皇の執刀医「心臓病はここまで治せる」