余命4カ月と言われた私が今も生きているワケ

ミニ・ゴジラを冷凍させる瞑想をやっている

高橋三千綱氏(C)日刊ゲンダイ

 要するに、がんを冷凍しているのだ。朝起きると、私は瞑想するのが日課になっている。巨大なゴジラ(がん)が太陽を覆い尽くすかのように浮き上がってくる。そいつが、放射能を吐きながら私の胃の中に入ってくる。その瞬間、胃の中にいるミニ・ゴジラを冷凍するイメージだ。

 昨年の夏、「シン・ゴジラ」が公開された。偶然なのだが、あの映画でもゴジラを冷凍して暴れさせなくしていた。だから僕のしてきたことは正しいのだ。

 もちろん、胃がん治療はすべて断っているが、断酒は続けていた。一度は肝硬変になっているので、さすがに酒はまずいと思っている。それで4年半やめていたのだ。

 ところが、昨年の夏ごろ、夜中に血糖値が300か400に一気に上がるようになった。酒を一滴も飲んでいないのにこれはおかしい。

 そんな時に娘夫婦と孫が暮らすアメリカに行ったのだが、やはり調子が悪かった。

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高橋三千綱

高橋三千綱

1948年1月5日、大阪府豊中市生まれ。サンフランシスコ州立大学英語学科、早稲田大学英文科中退。元東京スポーツ記者。74年、「退屈しのぎ」で群像新人文学賞、78年、「九月の空」で芥川賞受賞。近著に「さすらいの皇帝ペンギン」「ありがとう肝硬変、よろしく糖尿病」「がんを忘れたら、『余命』が延びました!」がある。