国内初の発売 注目の「配合剤」で糖尿病治療はどう変わる

写真はイメージ(C)日刊ゲンダイ

 DPP―4阻害薬は2010年の登場以来、急激に処方箋シェアを伸ばしており、これによってHbA1cの平均値が低くなったとのデータがある。2014年発売のSGLT2阻害薬も順調にシェアを伸ばしている。 それぞれの特徴から、次に説明する相乗効果が期待できる。

 DPP―4阻害薬は7種類の薬が出ている。今回配合剤になるDPP―4阻害薬は、臨床研究の結果でHbA1cの数値を安定して保つことが分かっている。

「高血糖をもたらす要因は8つあり、DPP―4阻害薬はそのうち4つに作用する。つまり、インクレチン作用の減弱、インスリン分泌の低下、グルカゴン分泌の低下、肝糖新生の増加です」

 インクレチンはインスリン分泌を促すホルモン、グルカゴンは血糖上昇作用のあるホルモン、肝糖新生は肝臓で行われる最低限の血糖値を維持する体の機能だ。

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