皮膚を科学する

顔のシワやタルミは頭蓋骨の老化にも原因があった

頭蓋骨も年を取る(写真はイメージ)/(C)日刊ゲンダイ

 毎日化粧をする女性と違って、男は皮膚のことに関しては無頓着。しかし、皮膚は体の表面を覆う臓器なので、その見た目はそのまま臓器の老化を意味する。たとえば、年を取って出てくる顔のシワやタルミは頭蓋骨の萎縮が関係していることが、2011年に米国の権威ある美容医療雑誌に発表されている。「新東京クリニック/美容医療・レーザー治療センター」(千葉県)の瀧川恵美センター長が言う。

「顔のシワやタルミは、加齢による顔の筋力の衰えによっても起こりますが、原因はそれだけではありません。年を取ると骨粗しょう症によって背骨や脚などの骨が萎縮することはよく知られていますが、頭蓋骨にも起こるのです。頭蓋骨が縮むと皮膚が余ってしまい、それがシワやタルミの原因になるのです」

 骨格の変化は、「こめかみ」「目のくぼみ」「鼻」「頬骨」がへこみ、「あご」も小さくなる。顔のボリュームを保つ部分が全体的に減ってしまう。骨の萎縮は女性ホルモンが関係するので女性の方が早く、更年期が始まる40代以降から、男性の場合は60代以降から始まるとされる。

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