これで「物忘れ」は怖くない

認知症と間違えやすく…「治る物忘れ」を正しく知る

写真はイメージ(C)日刊ゲンダイ

 眞田院長がクリニックで行った調査では、何らかの病気が原因の認知症4000例のうち、改善例は2500例にも上った。

 改善率を見ると、脳梗塞と正常圧水頭症(くも膜下出血)は67%、慢性硬膜下血腫は83%。甲状腺機能低下症に至っては、100%の患者が認知機能を回復している。

「意外なところでは、貧血が原因で物忘れが起きることもあります。そういう場合は、鉄剤を投与するだけで治ってしまうことがほとんどです」

 この結果から、物忘れが気になるようになったら「ついにボケたか」などと嘆く前に、専門の医療機関を受診すべきだということがよくわかる。

 なお、行われる検査は認知機能検査のほか、脳のMRIや血液検査など。さまざまな病気の可能性を探ることができるのは、専門医ならではだろう。

2 / 2 ページ

関連記事