正しい運動で健康寿命を延ばす

【ロコモ対策】下半身を強化して転倒を予防する

写真は「定年後が180度変わる 大人の運動」から(提供写真)

 筋肉や関節などの運動器が衰え、要介護のリスクが高まる状態をロコモティブシンドロームと呼ぶ。まずは生活に取り入れやすい2つの運動で対策したい。

「ロコモ対策に必要なのは『下半身強化』です。転倒予防はもちろん、お尻や太ももの大きな筋肉を鍛えることで基礎代謝が増え、痩せやすい体にもなります」

■オープンスタンスキッチンスクワット

(1)スタートポジションは、キッチンの作業台やテーブルなどに両手を置いて、両足を大股1歩分、左右に開き、イスに座るように膝を曲げて腰をしずめた状態(写真①)。つま先は外側に向け、胸を張って背筋を伸ばすのが大事。

(2)①の体勢から、4秒かけてゆっくり膝を伸ばして立ち、また4秒かけて戻ってカウント1回。背筋を伸ばした姿勢を維持することがポイント。20回で1セット、1日2セットが基本だが、増減は自由。1往復8秒×20回=160秒だから、1日2セットなら5分程度で済む。これが物足りなくなったら次の運動に移ろう。

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中野 ジェームズ修一

中野 ジェームズ修一

1971年、長野県生まれ。多くのアスリートから支持を受けているPTI認定プロフェッショナルフィジカルトレーナー。株式会社スポーツモチベーション最高技術責任者。米国スポーツ医学会認定運動生理学士。多くのオリンピック選手や青山学院大学駅伝チームの箱根駅伝連覇を支えるなど、アスリートから絶大な信頼を寄せられている。「100トレ 医師とトレーナーが考えた100年時代の新健康体操」(徳間書店)が発売中。

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