独白 愉快な“病人”たち

4回目の手術前に遺書 仁科亜季子が振り返る壮絶がん治療

「孫が成人するまでは元気でいたい」と語る/(C)日刊ゲンダイ

■検査で偶然見つかった子宮頚がん

 それでも今があるのは“運がいい”んだと思うんです。こういうのって病院や先生との相性、いろいろな偶然の重なりがあるでしょう? 私の場合はうまく転がっているな、と思っています。

 そんな中でもいちばん印象深いのは、やはり最初の子宮頚がんのときのことです。私は38歳でした。2人の子供を連れ、親しくしているご家族と一緒に旅行に行ったんです。そこでひどい食あたりになったことが発見のきっかけになりました。

 帰国後、かかりつけの病院を受診した際、ついでに「最近、生理不順なんですけど、更年期でしょうか?」と相談してみたんです。「それじゃ検査してみましょう」という流れで偶然がんが見つかりました。後から先生に聞いた話では、「あの時に見つかっていなかったら2年ぐらいの命だったかも」とのことでした。

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