「歩き方がガニ股になったら、正常圧水頭症が考えられます。半年から1年の間に急に物忘れが増えるのが特徴です」
正常圧水頭症は、脳の中心部に髄液がたまる病気。手術で髄液を抜けば、物忘れも治ることが多い。
外傷が原因の物忘れもある。頭を強打した時に毛細血管が切れ、脳内に血の塊が出来る「慢性硬膜下血腫」だ。頭を打ったその時は何ともなくても、2~3カ月後に物忘れの症状が出てくる。
「物忘れ外来では、毎年4月から5月に新患が増えます。冬、雪で転んで頭を打った人が、物忘れが増えたと言って駆け込んで来るからです」
この種の物忘れも、手術で改善が見込める。いずれも早期発見し治療することが重要だ。急に物忘れが増えたら、ぜひ検査を受けてほしい。
これで「物忘れ」は怖くない