アメリカのテレビCMで最近よく目にするのが、メールオーダーで手軽に自分のDNAをチェックできるテスト。口の中をこすった綿棒を送るだけで、自分の先祖がどこからやって来たのかが分かるというもので人気急上昇中。似たようなサービスが次々に参入しています。
アメリカ人は、過去数百年の間にヨーロッパやアフリカなどさまざまな場所から移住し、混血してきた歴史を持っています。自分の先祖がどんな民族で、どこからやって来たのかへの興味は、日本人の想像を超えるものがあります。そこにハマったのが、この簡易DNAチェックキット。最も人気のあるアンセストリー・ドットコム(Ancestry.com)は約1万円で、どんな国や民族の血を引いているかを教えてくれます。中には自分の先祖が思っていたような民族ではなくがっかりするケースもあるようですが、「これまで知らなかった自分に出会える」「新たなアイデンティティーを得られる」「人生が豊かになった」などおおむね前向きな反応。膨大なデータベースにより、知らなかったきょうだいや親戚と出会えるケースもあるといいます。
一方、アンセストリー・ドットコムをしのぐと最近大きな話題になっているのが、トウェンティ・スリー&ミー(23&Me)です。先祖を調べるベーシック機能に約1万円をプラスするとアップグレードされ、遺伝による病気のリスクも調べてくれます。
ところがこれ、1万円を支払わなくてアップグレード可能。もちろんそれには理由があり、「無料の代わりに、会社はあなたの生物医学的データを好きなように利用できます」となっているのです。これを知らずに自分のデータを提供してしまった人もいたとか。新薬の開発などに利用できる膨大なデータ収集システムとしても、熱い視線を浴びています。
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