ジョギングも一因 かかと痛“難治例”の最新治療事情

肥満もリスク要因だ(C)日刊ゲンダイ

 足底腱膜炎の治療は、まず6カ月を目安にした保存治療。具体的にはストレッチ、足底の筋力訓練、かかとへの圧を和らげるインソールの使用など。鎮痛剤の注射や湿布を用いることもある。

「ところが強い痛みを感じて病院を受診してきた患者さんでは、足底腱膜の瘢痕化が進んだ難治例が少なくありません。そうなると保存治療では痛みが消えにくい。MRIの結果を見て、次の段階の治療である『体外衝撃波』を検討します」

 体外衝撃波はドイツ発の治療で、足底腱膜炎に対し国内で行われるようになったのは2008年以降。腱膜が痛む箇所へ衝撃波を当て、厚く硬くなった部分を改善する。神経伝達物質の減少や正常細胞の刺激で、滞っていた損傷部分の修復が再開される。

 1回に当てるのは2000~3000発。1カ月に1回、3カ月間に計3回(1クール)。最初は弱く、徐々に強く当てていく。保険適用だ。

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