クスリと正しく付き合う

糖尿病薬を減量・中止するためには「薬の選び方」が大切

写真はイメージ(C)日刊ゲンダイ

 薬をしっかり使って血糖をコントロールしながら、減薬・中止を見据えて生活改善を行うのです。糖尿病治療のガイドラインでも一番に推奨されているのは運動療法と食事療法なのです。

 生活改善を始める際に重要なのは、その旨をしっかり医師に伝えることです。薬を使いながら急に始めると低血糖を起こす危険もありますし、自分のライフスタイルに合った薬にあらかじめ切り替えてからスタートしなければならないケースもあります。そのため、自分の行動と目標を医師に伝え、薬の処方を選択してもらう必要があるのです。

 最近では、DPP―4阻害薬やSGLT2阻害薬といった比較的安全に使える薬がありますし、これらの配合剤も出ています。薬を使いながら安全に生活改善を進めるにはよい環境が整ってきているといえます。

 糖尿病の薬をやめるには、安全に生活改善するのが大切で、そのためには「糖尿病薬の選び方」も大事なのです。

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神崎浩孝

神崎浩孝

1980年、岡山県生まれ。岡山県立岡山一宮高校、岡山大学薬学部、岡山大学大学院医歯薬学総合研究科卒。米ロサンゼルスの「Cedars-Sinai Medical Center」勤務を経て、2013年に岡山大学病院薬剤部に着任。患者の気持ちに寄り添う医療、根拠に基づく医療の推進に臨床と研究の両面からアプローチしている。

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