末期がんからの生還者たち

上咽頭がん<1>70代で「ステージ4」と告知されて…

高橋節男さん(C)日刊ゲンダイ

 MRIやCTスキャンの検査。さらに「生検」の確定診断で「上咽頭がん、ステージ4」と、告知される。コブはリンパ節に転移して出来た腫脹だった。

「あまりショックはなく、だいたいステージ4と言われても、どの程度進行しているのかわかりませんでしたね。ただ、患者数が少ないケースのがんです、と、説明しておりましたけど」

 40代から70代に多い「上咽頭がん」は、珍しいがん。鼻の奥から食道までの間に出来る悪性腫瘍で、上部位から「上咽頭がん」「中咽頭がん」「下咽頭がん」の3つに分かれる。

 高橋さんは鼻の奥にがんが発症した「上咽頭がん」で、国立がんセンターの統計では、年間約500例。

 今後の治療法について高橋さんは、医師から4通りの治療法を提示され、選択を迫られた。

 選択肢は①漢方療法②化学療法(抗がん剤と放射線療法)③外科的手術④丸山ワクチンだった。

 自宅に戻った高橋さんは、妻と4人の子どもを招いて家族会議を開くことになる――。

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