年内接種は無理? インフルワクチン250万本不足の懸念

食事や睡眠も十分に(C)日刊ゲンダイ

 ところが今年はそれが7月半ばにずれ込んだ。新たに入れ替えたワクチン株のひとつが増産しづらいことが判明。7月半ばに急きょ昨年と同じワクチン株に改めたからだ。

 政府は、「不足分は昨年使用量の4%程度」として、医療機関に13歳以上の1回接種を徹底させるほか、返品を前提とした注文をさせないよう指示。ワクチンの効率使用を目指すという。

 しかし、インフルエンザワクチンは任意のワクチン。2回接種の希望を拒むのは難しいのではないか。

 2015年8月に「プロスワン」という米国の科学誌に掲載された慶応大学などの研究チームによる論文では、インフルエンザワクチンの予防効果は、A型に対して3~5歳で73%、6~12歳で58%。B型は、3~5歳で44%、6~12歳で30%だった。その一方で、13~15歳ではA型で12%、B型で23%と悪かった。発表当時は13~15歳ではワクチン効果は薄いかのようにいわれたが、その一方で1回だから効果がなかったのではないか、との見方もある。

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