しかも、今年のインフルエンザへの懸念はそれだけじゃない。
「インフルエンザにかかった人はタミフルなどの抗ウイルス剤を使いますが、脳症などを心配される場合は一般的にアセトアミノフェンと呼ばれる解熱鎮痛剤を使います。ところが、これを多く生産している国内の医薬品原薬メーカーが承認内容と異なる方法で製造したものを流通させていたことが報道され、生産がストップ。10月中に顆粒のアセトアミノフェンが品薄になるとの懸念が報じられたのです」
幸い、生産が再開されたと報じられ、現在は品薄感はない。今年は例年以上に自衛策が必要になりそうだ。
「大事なのは手洗いです。1日11回以上手洗いする人は、そうでない人に比べて55%も呼吸器系ウイルス疾患を抑えられたとの論文があります。また、手洗いの予防効果を示すネット教材を使うことで2割発症を抑えたという報告もある。指の間や手の甲、手首までキチンと洗い、清潔なタオルでふき取ることが大切です」
併せてうがいの徹底と人の集まるところには必要があるとき以外、極力行かないこと。免疫力を高めるため食事や睡眠を十分とることなどが大切だという。