放置で10もの弊害が…「味覚障害」は独居老人ほど要注意

写真はイメージ(C)日刊ゲンダイ

 味覚障害で来院する人はどういう症状を感じているのか? 兵庫医科大学耳鼻咽喉科・頭頚部外科には年間200~250人の初診患者が訪れる。同科の任智美医師によれば、症状はさまざまだ。

 たとえば「味がしない、薄い」「いつもと味が違う」「何も食べていないのに口の中が苦い」「甘味だけが分からない」「塩味がきつい」「塩味と酸味を間違える」「何を食べてもまずい」「口がネバネバする」「口の中にトゲがある」「口が乾く」など。

「味覚には問題がなく、嗅覚に異常がある人もいます。最近増えている心因性のものや、背景に全身疾患などが隠れている味覚異常もあります」

 嗅覚障害、心因性、全身疾患はそれに応じた治療も必要だが、一般的な味覚障害では、亜鉛内服療法が基本になる。

「唯一エビデンスを持つ治療です。亜鉛欠乏が検査で確認された場合に、亜鉛内服療法が保険適用になります」

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