飲み会が増える季節 転倒や打撲を軽く見てはいけない

お酒好きは要注意だ(C)日刊ゲンダイ

 血腫は徐々に大きくなるため、頭を打った時は何ともなくても、おかしいなと感じたら脳神経外科医を訪ねることだ。

「“スリッパが脱げやすくなった”“つまずきやすい”“歩くと体がどちらかに偏る”などを自覚したら、病院で相談しましょう。検査はCTでもできますが、MRIだとより確実です。血腫と脳が色分けされ区別できます」(福永医師)

■手術の難易度は高くはないが…

 まれに、たまった血が自然吸収されることもあるが、症状が表れた時点で、治療は手術しかないというのが一般的だ。

「ただし、適応外処方になりますが、学会で報告されている五苓散と呼ばれる漢方薬が使われることがあります。脳の水分のバランスを調整する利尿剤としての働きがあるといわれ、慢性硬膜下血腫の進行を抑えたり、治したとの症例報告があります」(福永医師)

3 / 4 ページ

関連記事