予備群だって危ない…高血糖を放置するとがんを招く

予備群だって危ないのだ(C)日刊ゲンダイ

「糖尿病は、膵臓から分泌されるインスリンの働きが悪くなる病気です。インスリンは血液中のブドウ糖の代謝を促す働きがありますが、糖尿病になるとその働きが弱まる『インスリン抵抗性』という状態になります。糖の代謝で使われないインスリンが血液中にたくさん残ってしまうのです。インスリンには細胞を増殖させる働きもあり、残っているインスリンが多くなると細胞の増殖も促進されます。その分、増殖の過程で細胞の“コピーミス”が起こる可能性が高くなるのです。がん細胞は正常な細胞のコピーミスが繰り返されることで出来ていきます。インスリン抵抗性によってがんが発症するリスクが高まってしまうのです」

 また、「AGE」(終末糖化産物)が、がんの発症に関わっているとも考えられている。AGEは糖とタンパク質が加熱されて出来た物質で、老化を進める原因のひとつとされている。

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