医者も知らない医学の新常識

フィンランドがワースト 認知症はなぜ寒い国に多いのか

 また、北欧の湖や海に繁殖している藻の一種が、神経への毒性を持っていて、魚を食べる時にその成分が吸収されてしまうのでは、という説もあります。さらには土に含まれるセレンという金属の不足が、影響しているのではないか、という説もあるようです。

 いずれもまだ仮説なのですが、寒い国に認知症が多いという現象は興味深く、今後認知症と環境との関係が、明らかになる日が来るかも知れません。

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石原藤樹

石原藤樹

信州大学医学部医学会大学院卒。同大学医学部老年内科(内分泌内科)助手を経て、心療内科、小児科研修を経て、1998年より「六号通り診療所」所長を務めた。日本プライマリ・ケア学会会員。日本医師会認定産業医・同認定スポーツ医。糖尿病協会療養指導医。

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