管理栄養士も実践 病気にならない正しい食べ方7つ

左が大柳珠美さん
左が大柳珠美さん(C)日刊ゲンダイ

 体に良いと思ってやっていることが、悪い結果を招いている――。医療・健康モノ取材歴20年の記者が、医師や栄養管理士からしばしば耳にした言葉だ。科学的根拠(エビデンス)があり、医師や管理栄養士も実践している“不調に効く食べ方”はどういうものか? 管理栄養士の大柳珠美氏に挙げてもらった。

■二日酔いの朝に飲む → 味噌汁

 発酵食品である味噌は大豆のタンパク質が消化しやすい形になっている。タンパク質は肝機能を回復させるのに役立つ。二日酔いのときに不足しがちな水分、ミネラルを手軽に取れるのも○。

■コレステロールが気になる → ビタミンA、C、E

 コレステロールは悪者ではないが、コレステロールの一種、LDLコレステロールが酸化すると動脈硬化などの原因になる。酸化から守るには、①肥満解消②スナック菓子など酸化した油の摂取を控える③酸化を抑制する抗酸化物質ビタミンA、C、Eを取る。

■ダイエット中のバイキングメニュー → ロースト・ビーフ

 サラダバーの方が良い気もするが、大柳氏によればタンパク質(肉)が重要。野菜中心にすれば体重は減るが、タンパク質不足で筋肉量や骨量も減る。それでは骨粗鬆症などのリスクが高まり、基礎代謝低下で痩せにくく、太りやすく、リバウンドを起こしやすい体になる。野菜、タンパク質を満遍なく取るべき。バイキングはこれらのメニューが豊富に並ぶので、ダイエット中でもおいしく活用できる。

■就寝前の空腹解消 → 納豆

 NGなのが果物。寝る前の果糖(糖質)は体脂肪増加を招く。納豆はタンパク質が豊富。就寝前に摂取すると、ナットウキナーゼが就寝中の血栓予防に役立つほか、就寝中に分泌される成長ホルモンでタンパク質の吸収が促進され、疲労回復、筋肉増強、脂肪分解、骨強化などが期待できる。

■イライラ防止 → 煮干し

 イライラ防止にはカルシウムがよく知られるが、単独では効果を発揮しない。マグネシウムとペアになる必要がある。手軽に取れる煮干しにはどちらも含まれている。

■冷え症、肩凝り改善 → カツオ

 鉄とタンパク質の不足の可能性あり。鉄は赤血球の成分として酸素や栄養を全身に運び、その時にトラックのような働きをするのがタンパク質。そのどちらも豊富に含んでいるカツオは、うまいし、冷えやコリにも効果が見込める。

■午後の眠気対策 → チョコレート

 糖質の摂取による血糖の乱高下で、低血糖になっているのかもしれない。チョコレートでそれを改善する。ただし、この状態がしばしば起こるようなら、普段から糖質過多の食事になっている可能性がある。見直すべきだ。

▽おおやなぎ・たまみ 一般社団法人オーソモレキュラー.jp理事。著書多数。

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