末期がんからの生還者たち

村野武範さん<4>副作用で口が荒れ…食事は地獄の苦しみ

村野武範さん(C)日刊ゲンダイ

 現在は、年に2~3回、東北の病院でMRIとPET検査を受けている。それ以外には薬も制約もないという。

「生活で一番変わったのは、お酒をやめたことです。以前は365日飲んでいました。でも、たばこと酒は“がんのエサ”になるって言われてスパッとやめました。あとは体にいい食事を心掛けています。緑黄色野菜、キノコ、海藻、大豆製品、えごまや亜麻仁油を取り入れた料理が増えました」

 そんな村野さんが今回の経験で一番言いたいことは、セカンドオピニオン、サードオピニオンの重要性だという。

「1人の医者の言葉をうのみにしないで自分で調べてみてほしい。今の時代なら可能ですから。うちは女房が命の恩人ですけど(笑い)。一時はステージ4の中咽頭がんで声が失われ、せりふを言うこともできないだろうと覚悟していました。しかし、先進医療のおかげで歌えるようになり、万感の思いを込めて新曲の『ハマナス』をレコーディングしました。私の体験が、皆さまの参考になればと思っています」

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